2020/11/6 ワークショップ
「ミシンは苦手です」という方へ
マ・レルラ デザイナーの
阿部真理です。
こちらにいらしていただきありがとうございます。
実は、違うのよ!と声を大にしたいこと、書きました。
「ミシンは大の苦手で中学生の時以来」と言いながら、つき一で開催している1dayworkshopに参加される方が、よくいらっしゃいます。
そうですか、とうかがいますが、まただ、と嬉しくなる私。
なぜかと言うと、そうおっしゃりながら難儀した方はほとんどいないからです。
どうしてそうなのかな、というと心理学的には、エゴが才能が開花させないようにしていた、と言えるのでしょうが、もう少し実際的な側面から考えるにこうではないか、と私は思っています。
中学生時代、ある年齢の方までは、パジャマとかスカートなどを家庭科の授業で作らされた経験をお持ちだと思います。(最近は、義務教育のうちに一度か二度、ミシンに向かう時間があるかどうかではないでしょうか)
今、普通の大人でも縫わないパジャマやスカートをミシンをはじめてさわる中学生大勢を家庭科の先生がひとりで教える、という時点で行き届いたサポートが、あるわけないという点がまず土台にあります。
そんな状況で、こう縫いたい、こう作りたい、という希望に燃えイメージできる方が、思っているように出来ない場合=苦手、となるのだと思います。
こうしたいイメージが出来る、というのは才能です。
しかし、経験値がほとんどない子供が、出来ないのは当たり前なのですが、勉強の様にやればわかる、という答えがすぐに出ない経験を要する裁縫という分野では、出来ない、苦手、と認識されてしまうのではないかと思います。
そのまま封印され、数年、数十年たち、裁縫はしないまでも他の体験で手先が思うように使えるようになっていき、何かのご縁でうちを知り、服を作ってみよう、となり、やってみたら、出来る!となるんですね。
もともと理想のイメージを持てている方が、色々な体験を経て、大体思うところまで出来るように体験とのバランスがとれて来るということでしょうか。
イメージ出来る方は、これとこれが合う、とかもわかるのでセンスのよいおしゃれな方が大半です。
もともと才能がおありだったんですね。
大人になり、ずっと苦手だと思い込んできたことが、実は違った!というとき、皆さん、本当に嬉しそうです。
そしてこれが大丈夫だったんだから、と違うジャンルの苦手意識がある分野での誤解も解けていかれたお話もうかがいます。
たくさんのものを作る喜び、達成感を共有させていただく幸せ、いつも感じさせていただいてます。